元朝日館の女将のてんてこ舞日記


東日本大震災で被災した小さな旅館の女将の日々
by asahikanokami
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なおちゃんのこと

書きたいこと、書かなければならないことがあるのに、なかなかゆっくりとパソコンに向かう時間が持てずにいました。

今夜から少しずつ書いていきたいと思っています。

まずはなおちゃんのこと。

なおちゃんこと、山内尚子さんは「きれい・ねっと」という編集・印刷工房の代表をされています。

「紙とこころをきれいにつなぐ」という熱い思いを抱いて、 出版を通じて人と人のこころをきれいにつなぐ仕事をしています。 

そしてさらにそのことから発展して、詩の朗読会「こころの宝物」、句会「俳句の杜」をはじめ さまざまな講演会、コンサートなどを企画しています。

きれい・ねっとホームページ
http://kilei.net/

なおちゃんと知りあったのは、ミクシーでのこと。
御主人をなくされたなおちゃんと娘を亡くした私に共通する思いがあり、共振し、共鳴し、親子ほど年が離れているのに(もちろん私が倍近く年上)心から尊敬できる方だと思いました。

いつか会ってお話したいと願っていましたが、なにせ関西に住んでいるなおちゃんと福島県の私では遠すぎます。いつかいつかと思っていました。

念願かなって、なおちゃんが御両親と息子さんを連れて我が家にやってきました。

それならと、いつもなおちゃんが主催している「心の宝物」という朗読会を新地語ってみっ会のメンバーにしていただきました。

なおちゃんは「やさしい魔法 ホ・オポノポノ」という本を書いています。自分の体験を通して、彼女なりのホ・オポノポノについてやさしくわかりやすく書いているこの本は、読後になんともいえずやさしい気持ちになるのです。

なおちゃんが自分の体験を通して感じた「ごめんなさい」「ありがとう」「愛してます」の物語。

御主人を一瞬のうちに亡くされ、幼い子供を抱えた一人の女性が、まっすぐに前を向いてしっかりと歩いてきたことに胸がいっぱいになります。

誰でもこんなにやさしさをもっていて、こんないも強く歩いて行けるとしたら、人間ってすごいなぁ、人間って素晴らしいなぁと思います。

なおちゃんのお話を聞いているうちに、自分の中の空っぽな部分にどんどん不思議な力というか、エネルギーというか、何か熱いものが充填されていくのを感じました。とても元気になれました。

それからみんなで「ごめんなさい」「ありがとう」「あいしています」という手紙を書きました。自分の心の底に埋もれていた思い。気がつかなかった思い。気がつかないふりをしていた思い。

それが少しずつ姿を現し、ペンの先からこぼれて行きます。同時になぜか涙もこぼれます。

本当はそのあとにそれぞれ書いたものを朗読してもらうはずだったのですが、時間がなかったので各自が自宅に帰って朗読することになりました。

なおちゃんのむすこさんが金子みすずさんの詩をとても上手に暗唱してくれ、本当に心に残る朗読会になりました。

ひととひとのつながりは不思議です。

長い年月、お付き合いしても心が通じない人もいます。
しかし会った瞬間に一瞬で心が通じる人もいます。

なおちゃんと会って
「なおちゃ~~~ん!」
「みほりんさん!(ミクシーでの私のハンドルネーム)」
とハグした瞬間に、やっと会えたという思いと同時に、なぜか久しぶりに会ったと思いました。

もう少しで
「久しぶりだね~~~」
って言うところでした。何も言わなくてもお互いの気持ちがぴたりと合った、そんな心地よさを感じたのです。

人と人のつながりは、回数も年月も年齢も地理も、そんなことはなにも関係ないのだということを知りました。

by asahikanokami | 2010-05-06 21:57 | 友人のこと
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