朝日館の女将のてんてこ舞日記


東日本大震災で被災した小さな旅館の女将の日々
by asahikanokami
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裁判の傍聴

今年の選挙管理委員会の研修は、選挙が目白押し(参議院議員、町長、県会議員)なので、いつもより時期を早めて行われました。

今回は、山形地方裁判所で行われる裁判の傍聴。

なぜ選挙管理委員が裁判に関係があるかというと、裁判員裁判の裁判員を選ぶ役目が選挙管理委員だからです。

といっても
「誰にしようかな?神様の言うとおり!」
などと言って、私たちが選んでいるわけではありません。パソコンに選挙人名簿を入れて、国から渡されたCDを入れてクリックすると、あっという間に裁判員の名簿が出来上がります。つまり、無作為に選んでくれるのはパソコンです。

しかし、クリックするのは選挙管理委員(たいていは委員長)なので、裁判員は選挙管理委員が選んだということになっています。

今回傍聴したのは交通違反の裁判でした。無免許運転の常習者。何度も検挙されて、その上呼び出されても出頭せず、さらに同じことを繰り返したので逮捕されたようです。

裁判が始まる前に容疑者が法廷に連れてこられます。その時手錠に腰縄で連れてこられるのです。普段手錠をかけられた人を見ることがないので(あたりまえだけど)、腰縄まで付けられて連れてこられる姿に驚きます。

腰縄はすぐに外してもらえますが、手錠は裁判長が入廷して裁判の開始を宣言した後です。

若い男性でした。こんな姿を親御さんが見たなら泣くことでしょう。
見回したら傍聴席には私たちの他には、被告人のお友達らしき若い男性だけで、御両親あるいは御家族らしい人はいませんでした。

被告人の確認をして、罪状陳述があり、事細かに違反した事柄が報告されました。そして罪状認否。本人がすべて認めたので、弁護人が情状酌量のお願いをし、検察官がこれぐらいの刑がいいのではという意見を述べました。

その後、裁判長からいろいろと質問が行われました。

それはもちろん、犯した罪を悪いと反省しているかということ。とても強い口調で自分の犯した罪についてどのぐらい反省しているのか問い詰めていました。

続いて裁判長が詳しく質問したのは、罪を償って社会に出たときに生活できる場所があるかどうかでした。

住む場所はもちろん、仕事、身元引受人のことなどを詳しく何度も聞いていました。

判決は一週間後に出るそうです。

再犯に走ることがないよう、心から反省するように厳しく、そして保釈後に新しい生活をしていくことができるように、立ち直れるようにやさしく、その両方が裁判には必要なのだと感じました。

裁判というのは人を厳しくさばくものとばかり思っていたので、裁判長が
「あなたを応援してくれる人たちに感謝してください。あなたにはこんなにも応援してくれている人がいるのですよ。あなたはひとりぼっちではありません。この人たちを裏切ってはいけません。あなたが立ち直ることで応援してくれている人たちに感謝の気持ちを表してください」
とおっしゃった言葉にじんとしました。

とても暖かいと言ったら語弊があるかもしれませんが、そんな裁判でした。

今回は交通裁判で、しかも誰も被害者がいないという裁判だったのでそう思えたのかもしれません。もし被害者がいたら・・・・・・暖かい気持ちで裁判所を出ることはできなかったと思います。

裁判所の外も中も許可のある場所以外は撮影禁止でした。裁判終了後、唯一、内部の撮影を許可されました。

「委員長さんが裁判長席でしょう。どうぞ」

「いや、女将さんが一番よく似合いますよ」

「えぇ・・・そうですかぁ(ニコ)」

とあつかましく座ってみました。

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こちらには立ちたくありません。被告席です。

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by asahikanokami | 2010-06-10 21:48 | 私のこと
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