元朝日館の女将のてんてこ舞日記


東日本大震災で被災した小さな旅館の女将の日々
by asahikanokami
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元旦に

今日は、旧暦の元旦です。

ずっと引きこもって、じっと動かずに食べている、いわばブロイラー生活のおっとっとを外に連れ出す絶好のチャンスです。一時痩せたのに、この頃リバウンドと言うか、ブロイラー的というか、またおなかが付きだしてきました。おまけに治った無呼吸症候群が、又出てきました。

「ほら!初詣!!初詣!!ついでにおばちゃんの卒寿のお祝いに行くから!!」

それでもなんだかんだと言い訳をして動かないのを、半ば強引に連れ出しました。(いえ、かなり強引だったかもしれません)

さすがに初詣の人が多くて、大型バスが何台も連なって来ます。
毎年、元旦にはお参りに来ているのですが、なんだか今年は感慨深いものがありました。

「あぁ、今年もお参りすることができた」
と思いました。震災を経験してから、毎日毎日がありがたいのです。感激屋がますます感激屋になってしまいました。(涙もろくなったのは年のせいですが)

叔母が今月の30日で90歳になります。
30日は会議が入っているので、少し早いけれど今日お祝いをすることにしました。

無類のお寿司好きなので、お寿司とケーキとプレゼントを買って、叔母がいる施設に行きました。
叔母は時々、体調を崩すことがあるけれど、頭ははっきりしていて、記憶力の良さは脱帽します。

昨年、心臓にペースメーカーを入れてからは、ずいぶんと元気になりました。

今日は、気分も良かったと見えて顔色も良く、上機嫌でした。おっとっとと三人でお寿司を食べ、昔の思い出話で大笑いをして帰ってきました。

帰り道、前回のブログのことを思い出し、丸森にある石材屋さんに立ち寄ってみました。
前にも書いた通り、我が家の墓石は伊達冠石という丸森産の石です。この石は、最初は黒っぽい色なのですが、年月が経つと、中に含まれる鉄分が酸化して赤錆色に変色します。
年月で変色する石は、伊達冠石だけで、しかもこの石は、丸森町でしか産出しません。

雪の残る細い山道を登って行くと石材屋さんがありました。
お話を聞くと、伊達冠石は残り少ないのだそうです。

伊達冠石は、卵のような丸い形で採掘されます。酸化しているので、泥をかぶっているように見える表面を磨くと、中から光沢のある黒っぽい石が出てきます。

長方形の棹石を作るとなると、相当大きな石を削らなければならないのだとか。そして今は、そんな大きな石は採れないのだそうです。

丸い形をうまくデザインして、現代的な横長の墓石ならできると言われました。しかも、あまり大きくないお墓ならできるそうです。

他の石で作ろうかとも思いました。
でも、実際に、石を見せていただいたら、やっぱり伊達冠石で作りたいと思いました。

村上家のご先祖もきっとこの石の魅力にひかれて墓石にしたのだと思います。ご先祖の遺志を引き継いで伊達冠石のお墓を建てたいと思って帰ってきました。

あとは、好みの大きさ(予算も含めてですが)の石が見つかるかどうかです。そのうち、雪が無くなったら採掘場に行って石を探してきたいと思っています。

by asahikanokami | 2012-01-23 22:37 | 避難生活
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