朝日館の女将のてんてこ舞日記


東日本大震災で被災した小さな旅館の女将の日々
by asahikanokami
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恩送り

「恩返し」というものがあります。
恩を受けた人に、後でお返しをするものです。

同じように、恩送りというものもあります。

あの日、バック一つとお位牌を4つ持って避難した私。
まさか、あんな大きな津波が来て、何もかも持っていくとは思ってもいませんでした。
けれど、世界中から支援が届き、そのおかげでこうして生活ができています。
どんなにお礼を言っても言い足りないです。

そして、九州の地震被害。
つぶれてしまった家や、ずたずたの道路をテレビのニュースで見た瞬間に、あの日がフラッシュバックして心臓が早鐘を打ちました。
涙が止まりませんでした。
数日間は、ニュースを見ることさえできませんでした。

被災した方のお気持ちがわかります。辛さが伝わってきます。
だからといって、ボランティアに行っても足手まといになるだけです。
何かしたいと思っていたときに、友人のブログで支援物資を配ってくださる方がいることを知りました。

公的な支援団体や行政に送っても、なかなか被災者に届かないのは経験済みです。
新地町でも、たくさんの支援物資が配られないまま賞味期限が切れてしまいました。
なぜ配らないかというと、被災者全員に配るだけの数がない品物だからです。
不平等にならないように、全員に配ることができるまで、保管されています。
そのうち、賞味期限が来ます。そして破棄されます。

もったいない話です。
避難所には、物がなくて、特に食料は少なくて毎食、小さなお結びが一個とほんの少しのおかずだけでした。
調味料も少なくて、缶詰の汁も捨てないで調味料代わりに使いました。

支援物資を送ってくださった方は、ただ品物を送ってくださったのではなく
「がんばれ!応援しているからね」
という気持ちも送ってくださっているのです。
そのお気持ちを、むざむざと捨てるのは申し訳ないことでした。

千年に一度の大震災。杓子定規なことを言っていても始まりません。臨機応変に対応していかないとなりません。
采配を振る人が必要でした。いなかったけど・・・・・・。

熊本に何か送りたいと思っていました。
だれか、送ったものを配ってくれる人はいないかと探していました。
少量の荷物でも、必要としている人に配ってくれる人を探していました。

いました!
友人のブログで知りました。私がローマで独りで始めたわけというブログです。

ローマに住んでいる彼女もまた、東日本大震災の時は、あちこちで精力的に支援活動をしてくれた人です。

恩送りという言葉があります。
恩返しではありません。

受けた恩を、困っている誰かに送るのです。
恩人にお返しするのではなく、お返しする感謝の気持ちで、次の困っている人に送るのです。

あの時、たくさんのご恩を頂きました。
少しですが、熊本に恩送りしたいと思ってます。

by asahikanokami | 2016-05-03 20:47 | 私のこと
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