朝日館の女将のてんてこ舞日記


東日本大震災で被災した小さな旅館の女将の日々
by asahikanokami
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<   2008年 02月 ( 7 )   > この月の画像一覧


今日は娘の誕生日

今日は娘の誕生日です。

生きていたらいくつになるのかな?
私の中ではずっと27歳のままです。死んだ子の年を数えると言いますが、なぜか数えたこともなく、いつも27歳の娘のままです。

以前は闘病中のつらい思い出ばかりが浮かんで、涙が止まらなかったのですが、7回忌を過ぎたあたりから、時々、元気なころの娘の笑顔も思い出すようになりました。

そしてなんと!偶然にもおっとっとの妹が二人、お互いに相談したわけでもないのに遊びにきて、我が家で鉢合わせになりました。

二人とも、娘が生まれた時はまだ結婚前だったので家にいて、すごくかわいがってもらいました。

闘病中は、まるで自分の娘のように心配し、看病してくれました。ありがたかったです。

「今日は菜穂の誕生日なんだよ」

「えっ!じゃあ私たち菜穂ちゃんに呼ばれたんだぁ」

「そんなこと知らないのに、なぜかケーキを買いたくなって、菜穂ちゃんが大好きだったお店までわざわざ行って買ってきたのよ」

私は娘が亡くなった当座は
「あれほど毎日必死になってお願いしたのに聞き入れてもらえなかった。この世に神も仏もあるものか!!」
と、世の中すべてを恨んで暮らしていました。

しかし徐々に、神様も仏様も確かにそばにいて、ずっと私を見守っていてくださったんだと思えるようになりました。

そしてさらに最近は、娘の姿は目に見えないけれど、ずっと私のそばにいると確信して生活しています。

今日も、娘は大好きなおばちゃんたちを、自分の誕生会にご招待したようです。

by asahikanokami | 2008-02-28 20:56 | 亡くなった娘の話 | Comments(4)

こち吹かば~

23日から24日にかけては、東風(こち)などと風流な名前では呼べないほどの暴風雨でしたね。

交通はマヒするし、あちらこちらで木や街路灯やな根などが倒壊もしくは飛ばされました。

しかし、この暴風。難破船には幸いしました。

24日の夜中。この風と波の力を助っ人にして、海上に残されていた半分の船体が岸の近くにまで引き寄せられました。

26日が、引上げの期間の最終日だったので、まさに土壇場での引き揚げ作業でした。

人の力では、びくとも動かなかった船体。波と風の力を借りて、引っ張ったら動きました。自然の力ってすごいです!

今日、最終の引き揚げ作業があるというので、取材のヘリコプターは飛ぶし、海上には巡視船が。

私の野次馬根性が見に行きたくて(取材に行きたくて?)うずうずします。

さっそく駆けつけました。

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野次馬もいっぱい。(私もその一人です)

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今日もすごい波でした。

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これでどうやら陸で解体されることになりそうです。
地元民としては、本当にホッとしています。

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by asahikanokami | 2008-02-26 22:53 | 私のこと | Comments(0)

追いかけてぇ~雪国ぃ~~♪

昨日は、追いかけたわけでもないのですが、定期診察で猪苗代まで行ってきました。

朝、電話をすると受付の方が
「今日は降っていませんが昨日の雪がすごいです。それから今日は今田先生はいませんよ」

どうする・・・・
行くだけ行ってみるかと出発してみたら、福島あたりから吹雪。郡山を過ぎたあたりから雪景色。そして猪苗代は雪国でした。

小川病院の駐車場はこんな感じ

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病院前の道路は融雪の散水

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屋根の上には雪

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今田さんがお休みで、珍しく自宅にいるというので、美人女医の奥様も誘って一緒にお昼を食べ、その後今田さんの自宅に戻って、楽しくおしゃべりして帰ってきました。

治療より、薬より、今田さんの顔を見ると具合の悪ところがなくなって元気になるわが夫婦です。

by asahikanokami | 2008-02-26 12:16 | 私のこと | Comments(0)

月の夜晒し(昔話)

むか~し、むかし。
ある所に長者の一人娘がいったったど。なにせ一人娘なものだから大事に育てられて、わがまま娘になってしまった。

年頃になったので隣村から婿様をもらったと。その婿様、姿かたちは良いし、親には孝行を尽くすし、使用人には親切で、働き者で、まことによい婿様であったと。

はじめのうちこそ仲睦まじく暮らしていったったが、娘はだんだん婿様に飽きてきてしまったんだと。

そうなっと、くちゃくちゃと音たてて飯食うのが気にいらねぇ、ズルリベッタリと草履引きずって歩く姿が気にいらねぇ。しまいには顔を見るのも声を聞くのもやんだぐなったど。(嫌になったと)

離縁したいと言っても何一つ不足の無ぇ婿様だもの、親が許すわけが無ぇ。娘は困って思案した揚句に山の婆さまを訪ねて行ったど。

山の婆さまっていうのは昔何があったかわからねぇが、山奥で一人で機織ってくらしている婆様であった。

「あの・・・」
娘が戸をあけて声をかけようと思ったら、白髪の婆さまが機織る手を止めて、くるっと振り向くと娘が何にも話もしてないのに
「思い直すわけにはいかねぇのがん?」
って聞いた。

娘がこくりとうなずくと
「ほんではなぁ、この山の西に虫がいっぺぇ(いっぱい)たかっている木がある。その場所を覚えておけ。そしてなぁ、虫が繭になったら、月の丸い夜にその繭をとれ。そして、次の月の丸い夜にその繭から糸をとれ。その次の月の丸い夜まで待って、その糸を紡げ。次の月が丸い夜に機を織れ。次の月の丸い夜にその布を月の明かりに晒せ。そしてその布で着物を縫って婿様に着せてみろ」
って教えてくっちゃど。 (教えててくれた)

娘は婆さまに教えられたとおりに着物を縫いあげ、月の丸い晩まで待って
「着物をこしぇえだから着せてやっぺ(こしらえたから着せてあげましょう)」
と言って、婿様の背中から着せかけたど。

娘は知っていたのか知らなかったのか、婿様に左前に着せたと。
そしたら、婿様、何にも言わねぇで、そのまま戸口(とんぼぐち)から、すぅっと出て行ってしまったど。

そのまんま、婿様は帰ってこねがったど。みんなで探したが婿様の影も形もなかったと。

3年ばかりすぎた頃、娘は婿様のことが気になり出した。
気にしだすと寝ても覚めても婿様のことばかり思い出すんだど。ほんでまた、山の婆さまを訪ねたど。

「あの・・・・・」
娘が何にも言わないうちに
「気になるのがん?」
って婆さまが聞いたと。娘がこくりとうなずくと
「ほんではなぁ、月が丸い晩の丑三つ時に、六道の辻に立っていて見ろ」
って教えてくっちゃど。 (教えてくれました)

娘が六道の辻で待っていると、月の光を背にして白い影が向こうから来るのが見えたんだと。
「おら家の婿様だべか・・・・」

その影は立っている娘に気がつかなかったかのように、すぅ~っと娘の前を通って行ったと。
その時に
「月の夜晒し~~ 知らで着て~~ 今は夜神の供をする~~~」
って歌って通って行ったんだど。

夜神の供をするっていうからにはもうこの世の者では無ぇんだなぁと 娘は思ったんだど。

               おしまい

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(だから、着物は左前に着たり、畳まないで着たりしてはいけないと教えられました。しかし、この娘の執念には驚きます。満月の晩を待って、また次の満月の晩を待って・・・・と辛抱強く次の満月の晩まで待って仕事をするのはさぞ大変だったろうと思います。私にはできないなぁ)

by asahikanokami | 2008-02-22 21:26 | 昔話 | Comments(0)

座礁船は置き去り????

座礁船は曳航して行くことは不可能と判断されて、岸に引き揚げて解体されることになりました。

そこで船尾を引っ張ったら、なんと!船体が真っ二つに割れてしまいました。

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とりあえず船尾は引き揚げ、船首は沖に流されないように鎖で止めてあります。

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ところがここにきて、ロシアの船の持ち主の会社が、アメリカの保険会社との保険期間が終了するので、費用が底をつくから、このまま放置して帰国すると言い出した模様です。


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えっ!そんなこと!!なんと無責任な!!

私がギャルなら
「ありえな~~い!どんだけ~~!!」
と大声で叫んだことでしょう。

私が怒っても仕方がありませんが、怒らないよりはまし。

地元民として抗議の声を上げたいとおもいます。

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(海上保安庁の巡視船も来ていた)

「もうすぐ小女子漁がはじまるんだよ!ボロタンカーはさっさと解体してくれ~~!」
海に向かって叫んできました。


(関係ないのですが今夜は満月。浜に行って海と満月の写真を撮ってきました)

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きれいな満月でした。こんなにきれいな海を汚さないでほしい!

by asahikanokami | 2008-02-21 21:45 | 我が家の日常 | Comments(7)

中村寅吉さん

あれから何年の月日が経ったのでしょう。
はるかはるか昔のようでもあり、ついこの間のような気もします。

「ほっ!ほっ!ほっ!」
という息を吐く音で目が覚めました。時計を見たらまだ4時半。

こんな早朝に誰だろうと起きて庭に目をやると、昨夜お泊まりいただいた中村寅吉さんが柔軟体操の真っ最中でした。

その時はすでにプロを引退なさっていましたし、お年も70歳をとおに過ぎていらっしゃったと思います。

しかも、前夜は23時頃まで女子プロの方たちとご一緒に宴会をなさっていらしゃったのに、女子プロの方たちもまだ眠っているうちに、一人起きて体操をなさっていたのでした。

その後、浜まで出かけて走ってこられたとか。
毎日欠かさずなさっている鍛練。
どおりで半袖のポロシャツの下の筋肉は若い人たちと同じに見えました。

中村寅吉さんの訃報にあの日の朝のことを思い出しました。
とても明るくて、優しくて、お元気で、ゴルフが紳士のスポーツといわれることもうなずけました。とても素敵なジェントルマンでした。

中村寅吉さんのご冥福を心からお祈り申し上げます。

by asahikanokami | 2008-02-13 23:04 | 我が家のお客様 | Comments(0)

ふぐはうち(昔話)

むか~しむかし

漁師の網にいっぺぇ魚がかかったと。
ほんで、死んだ魚が
閻魔様の前にずらっと並んで、地獄に行くか天国に行くか決めてもらったと。

「これ イワシ。おめぇは何か良いことをしたか?」

「へぇ。おらは安く売られて貧しい人の口に入ることになっておりやす」
ほんでいわしは極楽行に決まったと。

「ヒラメ、ヒラメ、おめぇはどうだ?」

「へぇ。おらはこなれがよくて病の人にも食ってもらっておりやす」

「タイ、おめえはなにかいいことしてきたがん?」

「へえ。おらはおめでたい時に、膳の真ん中さ据えてもらって、たいそう喜んでもらいやす」

ほんでヒラメもタイも極楽行ときまったと。
次に来たのがフグであったと。

「フグ、おめぇはいっぱい人を殺しているっていうでねぇか」

「とんでもねぇ。あれは欲たかり(欲張り)の人間が食ってはならねぇとこまで食うから死んじまうのであって、おらのせいではござりやせん」

「いや、何人もの人ぉ殺してきたんでは極楽にやるわけにいかねぇ」

「いやいや。閻魔様。あれは人間が悪いので、おらは悪くねぇ」
と言ったんだけど、とうとうフグは地獄行きに決まってしまったんだと。

「閻魔様。なんとか極楽にやってもらいてぇ」

フグがあんまり必死になって言うもんでな、閻魔さまもだんだんフグのことをもごせぐ(かわいそうに)なってきたんだと。

地獄に連れて行くために迎えに来た赤鬼に
「おめぇなぁ、このフグを連れて、極楽っていうところをちょこっとだけのぞかせてやってこい」
といいつけたもんで、赤鬼はフグを連れて極楽の門の前まで行ったと。

「ほらここが極楽だ。この門の先はおらだって行かれねぇんだからな。ほら、帰るぞ」
ってゆったればフグが
「閻魔さまは極楽の中をちょこっと覗かせるってゆったんでねぇか。中見せてもらいてぇ」

「ほおか。ほんではちょこっとだけだぞ」
と、赤鬼は門番にゆってちょこっとだけ門を開けさせたと。

そのちょこっとの隙間からフグはチョロリっと入っちまって、戸をバチャンと閉めてしまったと。

赤鬼が門の外で
「こら!フグ!!戸をあけろぉ。おらが閻魔様にごしゃがれる(怒られる)んでねぇが」
ってどなったっけば、門の中からフグが大きな声でゆったと。

「フグは内~!鬼は外~!!」

by asahikanokami | 2008-02-03 20:18 | 昔話 | Comments(7)