朝日館の女将のてんてこ舞日記


東日本大震災で被災した小さな旅館の女将の日々
by asahikanokami
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<   2012年 05月 ( 5 )   > この月の画像一覧


念願の滝桜

いつか、絶対に見に行くぞ!!
春が来るたびに、毎年そう思っていました。

しかし旅館をしている時は、この時期は忙しくて、なかなか見に行くことができませんでした。

三春町の滝桜。

夜のニュースで
「滝桜が満開になりました。明日明後日ぐらいが見頃です」
というので、おっとっとを説き伏せて、出かけました。

朝、5時に出発。三春のインターに到着したのは8時前でした。
ところがインターの出口はすでに車が並んでいて、渋滞です。下りるのに40分かかりました。
「9時過ぎると2時間待ちらしいぞ」
とおっとっとが言います。いつも大げさなおっとっとですが、この様子ではそうかもしれません。

滝桜に行くのにナビはいりません。
インターで降りた車が全部、滝桜を目指しているのですから。

前の車の後をついて走ります。
「滝桜→」
という看板もあちこちに出ていますから迷うこともありません。

信号の所ですれ違ったバスの運転手さんが、わざわざ窓を開けて
「無料駐車場に止めてバスで行った方がいいですよ。滝桜周辺の駐車場は一杯ですから」
と教えてくださいました。

そこで校庭のような広い駐車場、といってもすでにそこもいっぱいですが、に停めました。
バスに乗って滝桜のある場所の下まで行き、そこからは徒歩で坂道を登って行きます。

カッコウの鳴き声が聞こえ、風が爽やかで、滝桜までの道もとても気持ちが良かったです。

そして念願だった滝桜。

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やっと会えました。

以前ここに来たのは、冬と夏でした。
冬の滝桜は、花はもちろん葉もなく、大きな枝を広げて立っているだけでした。
それでも十分に迫力があって、その存在感に圧倒されました。

夏は、葉が茂り、重たそうに枝を垂れていました。いっそう大きく見えて感動したことを覚えています。

そして念願の満開の滝桜。
何も言うことはありません。

この桜は、千年の間、何を見てきたのでしょう。
そして、どれだけ多くの人が、この桜に祈り、この桜から力をもらったことでしょう。

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太い幹を触りたい衝動に駆られます。

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多くの人が、桜を楽しんでいました。春を楽しんでいました。

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不意に
「命があって良かった」
という思いが込み上げてきて、涙になりました。

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10時にインターから出口を見たら、驚くほどの車が並んでいました。
ニュースで3時間かかったといっていました。早朝出かけて正解だったと思いました。

桜を見た後、いわきに行って、復旧したアクアマリンに行ってきました。
私は3回目ですが、おっとっとは初めてなそうで、いたく感激して見ていました。

その夜、桜の夢を見ました。
夢に娘がニコニコと出てきましたので、きっと、一緒に滝桜を見ていたのでしょう。

by asahikanokami | 2012-05-22 22:34 | 私のこと | Comments(12)

冷や汗の桜

コメントのお返事を書こうと、パソコンを開けましたが、お返事は明日に先延ばしにして、桜の写真をアップします。

だって・・・・今頃桜のブログですよ・・・・・今頃、桜のブログを書くのは、世界広しといえども私ぐらいなものです。えへん!(自慢している場合じゃない!!)

昨年の4月は、まだ避難所暮らしで、おまけに原発事故のこともあって、ほとんど外に出ず、その日その日を暮すのに精いっぱいでした。

明日のことも考える余裕などなく、必死に生きていたという思いがあります。

そしていつ桜が咲いて、いつ散ったのか、それさえ気が付かないままに4月が終わりました。おっとっとが倒れ、私が体調を崩し、猪苗代のアットホームおおほりさんにお世話になりながら、我が家のホームドクター、今田先生ご夫婦に治療していただいていました。

おっとっとは、今田さんに誘われて猪苗代のお花見に出かけましたが、私はその頃はまだ寝ていました。

5月3日、仮設に入居できるというので、急きょ帰ってきて引っ越しをしました。荷物は何もなかったので、身軽な引っ越しでした。

あれから一年が過ぎました。

今年は、桜を見に行くぞ!!
念願だった滝桜を見に行くぞ!!

冬のうちから心に決めていました。

最初に桜を見に行ったのは、仮設のある小川総合運動公園の桜です。散歩しながら桜を楽しみました。

それから相馬市の長友公園の桜と相馬馬陵城のお堀の桜です。

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そして霊山町の茶臼山公園の桜も見ました。そしてここでは、思い出しても冷や汗が流れる思いをしました。
実は、被災した話をしてほしいと頼まれて霊山町に出かけたのです。場所がわからないので、早めに出かけたら、約束の時間よりも1時間早く到着してしまいました。

ふと見ると、小高い山が一面の満開の桜で埋まっているのです。懸田城跡なそうです。
人がやっと歩けるような細い道が頂上まで続いています。満開の桜に誘われて、ついつい、ふらふらと登ってしまいました。つづら折りの道が続きます。

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どこかにきっと広い道路があるはず。下りるときはその道を通ることにしよう。
なにせ下を見たら、足が震えます。足を踏み外したら、ゴロゴロと転がり落ちそうです。
だって・・・私は高所恐怖症ですから・・・・。

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そうなんです。桜に見とれて、高所恐怖症だったことをすっかり忘れていました。下ろうにも怖くて下れません。ひたすら登りました。そして頂上までついて、広い道を探しました。

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が・・・・見つからないのです。仕方がないので、被災体験を聞きたいと言ってくださった方に電話しました。
「今、頂上なのですが、広い道が見つからないのです」

電話の向こうで絶句しているのが伝わりました。
「あの・・・・広い道はありません。今来た道を戻ってください。皆があなたを待っています」

とたんにどっと冷汗が出ました。約束の時間まではあと15分あります。

皆が私の到着を待っているのです。怖いなんて言ってられません。
覚悟を決めて、元来た道を下ることにしました。

覚悟を決めても高所恐怖症は治りません。

半分べそをかきながら、戻りました。それでも幸いなことに、道を間違えて近道を下ったようで、登った時よりも早く下りることができました。

会場に着いたら、皆さんがお待ちかねでした。
総会の後、私の話を聞くことになっていたそうです。その総会が予定よりも早く終わったんですって。
私は、約束の時間に3分遅れただけでしたが、皆さんは20分も待っていたそうです。

急いで駆け下りたので、息は弾んでいるし、汗をかいているのに、その挙句に冷や汗まで出てせっかくのメイクもぐちゃぐちゃでした。

出席していた皆さんに
「これから話をしようとしている人が、桜を見に山に登るなんてすごい!さすが、余裕がありますね」
と妙な褒められ方をしました。

いや・・・・余裕があったのではなく、怖くて山を下りることができなかっただけなのです。

でも、茶臼山の桜は見事でした。

by asahikanokami | 2012-05-22 21:55 | 私のこと | Comments(3)

遅ればせながら第4回マイタウンマーケットの報告

旅日記を中断してマイタウンマーケットのご報告です。
開催されたのは、なんと20日も前のこと。4月30日でした。

今回のマイタウンマーケットで一番大きな出来事は、マイタウンマーケット内でしか使えないお金ができたことです。1タウンは1円というレートです。

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入り口に銀行がオープンしました。そして銀行の窓口では、ローマのjunkoさんのにもらったオシロイバナの種や、ニューヨーク育ちの我が家の娘の朝顔などの種が配られました。(今朝、私が蒔いたjunkoさんのオシロイバナが芽を出しました)

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それからいろいろな方から送っていただいたバックやアクセサリーなどは「ブティック」で100円から300円ぐらいで売りました。衣類は無料でした。

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今回、女の子たちが、放課後に集会場に集まって練習していたのはパン焼きでした。そしてこの日、パン屋さんがオープンしました。焼きあがるのが待ちきれないほどの売れ行きでした。お母さんたちが見かねて応援です。それでも飛ぶように売れて大忙しのパン屋さんでした。

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集会場の強力なお母さん軍団のうどんです。前回はおでんでしたが、あっという間に売り切れて、その後、おでんのおだしでうどんを作ったら、これまたあっという間に売り切れたという伝説のうどんが開店しました。
そしてやはり、伝説通りに、あっという間に、今度はお出汁まですっからかんに売り切れました。

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今回は、来てくださった方の参加型のお店が多いのも特徴です。

たとえば、毛糸で作るマスコット屋さん。作り方を教えてくれます。

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道場は何の道場かというと、将棋です。
とても暑い日だったので、こんな傘が用意されました。

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スポーツセンターもあります。
何をするのかというと、並べたペットボトルをボールで倒すボーリングです。
点数によってぬいぐるみの商品もありました。

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恒例の博物館もあります。
子供たちが描いた絵や作った工作は、オークションにかけられます。
前回までは、買ってくれたのは、作者のおじいちゃんやおばあちゃんでした。孫の作品が売れ残ったらかわいそうだからと、一生懸命に競ってくれました。

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今回は、お友達が買ってくれました。
なんだか見ていてほのぼのしました。

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目玉はなんといってもプラネタリュームです。前日の雨の中、お父ちゃんたちが大勢集まって組み立てました。

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4回目ともなると、口コミで来てくれる人が多くなって、大盛況でした。
お昼までにほとんどの物が売り切れました。

夕方、打ち上げをしました。
手伝ってくれた新地高校生も一緒になって、大盛り上がりでした。子供たちはおなかがはちきれるほど食べてました。

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他の仮設でも、マイタウンマーケットをしたいという希望があるようですが、仮設の住人が一丸となって協力して開催するとなると、なかなか難しいらしいです。

小川公園仮設には、入居した時からずっと一年間、ご夫婦で一生懸命にみんなのまとめ役をしてくださった横山自治会長がいます。このご夫婦の力がとても大きいと思います。人望もあり、実行力もあり、その温かい人柄を慕って、皆が協力するからマイタウンマーケットができました。

もちろん、子供たちを指導している西川さんと北澤さんという若いボランティアさんが一番の功労者ですけれど。

その横山さん、自治会長をおっとっとに引き渡すことになりました。
子供たちから感謝状が手渡されました。
ご主人はもちろんですが、奥さんはずっと感激して号泣していました。

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有能な横山さんから自治会長を引き継いだおっとっと。プレッシャーで3キロ痩せました。これこそが怪我の功名です。

by asahikanokami | 2012-05-19 21:40 | 避難生活 | Comments(3)

行くぞ!ドゥルシネア姫を救うのだ!!(スペイン・ポルトガルの旅 その15)

ポテトサラダなどの前菜、カジキマグロのソテー、オレンジという昼食を食べて、ラマンチャ地方に向かいます。
言わずと知れた「ラ・マンチャの男」の舞台になったところです。

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実は、何を隠そう、私はこの小説を読んだことがないのです。

投獄された小説家が、自分の書いた小説と現実が入り混じり、お供のサンチョと一緒に旅に出るというお話ということと、旅籠のあばずれ女をドルシネア姫と勘違いして、救出しようとする。風車を巨人と間違えて戦いを挑み、吹き飛ばされる、ドン・キホーテ。やがて姫の心が動かされる・・・。

このぐらいしか知りません。ラストシーンもわかりません。

松本幸四郎さんのミュージカルで「ラ・マンチャの男」は有名です。
私たちが訪れたのは、コンスエグラという町です。サフランで有名な街なそうで、お土産屋さんではたくさん売ってました。もちろん買ってきました。日本の5分の1ぐらいの安さでした。

それはさておき、どうしても見たかった風車を見ることができました。
真っ青な空の下、何にもない丘の上に風車が並んでいました。

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実物は大きいです。おっとっとの大きさと比べてみてください。
ドン・キホーテを真似して戦いを挑んでも、やはり吹き飛ばされそうです。

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風車の入り口におじいちゃんが一人座っていました。なんだか哀愁が漂います。

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広場のそばのレストランの屋根の上に何かがいます。なにかな?河童??
近づいてみたら、どうやらドン・キホーテのようです。

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そして道のそばには、現代の風車がいっぱい建っていました。

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by asahikanokami | 2012-05-17 14:37 | 旅の話 | Comments(1)

どこまで書いたやら・・クエンカ(スペイン・ポルトガル旅行その14)

はてさて???どこまで書いたんだっけ???頭の中からすでに旅行の記憶が消えつつあります。
改めて、ブログは勢いで書くものだなぁと実感しています。

なにかと忙しいんですよぉ・・・・・・。で、書こうと思うとついつい億劫になってしまって・・・・・・。あっという間に一か月近くが過ぎてしまいました。(言い訳)

記憶の彼方に残っている旅の思い出を、必死に思い返して、今日はクエンカのお話を書きたいと思います。

バレンシアからマドリッドに向かう途中で、クエンカという所に寄りました。
バスの窓から、はるか遠くの丘の上に何かいるのが見えました。
なんだろうと目を凝らしてみると・・・牛でした。正確には、牛の看板でした。
所々に立っています。何かの宣伝かと思ったら、闘牛の国スペインなので、牛の看板を建てただけなんですって。特に深い意味はないとガイドさんの説明でした。

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クエンカという所は、崖の上に建物があるところから「鷹の巣」と呼ばれている町らしいです。秋田県には「鷹ノ巣町」があるので、なんだか親近感がわきます。

この町はバスを降りて徒歩で山の上まで登りました。えっさ、えっさと登ります。
「いやぁ~~・・・坂道はもうたくさんだぁ~・・・」
後ろの方から、おっとっとの声が聞こえてきます。

おまけに
「みっこぉ~~!!ここを写真にとっておけ!!後でブログを書くんだべ!」
と後ろから指示が飛んできます。はいはい。

おっとっとの指示がなくても思わずシャッターを切ってしまうような景色です。
崖の上の家は、半分はみ出しています。「中吊りの家」と呼ばれているのだとか。
高所恐怖症の私は、頼まれても住みたくありません。現在は博物館として利用しているのだとか。

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がんばって登ると、素敵な景色が広がります。

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細い路地を通り抜けるとマヨール広場。細いくねくねした路地を通って到着したので、ガイドさんがいなかったらまさに、迷~る広場です。

ここに建っているのが12世紀から建設が始まって今の完成していないカテドラル。
正面の三連アーチのファザードが美しい。

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崖の上から下を見るとフカール川が流れています。嫌なことがすべて消えていくような、とてもすがすがしい気持ちになりました。

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桜が満開でした。一足早くお花見ができました。

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by asahikanokami | 2012-05-17 13:48 | Comments(2)