昨年から、甥がアメリカのアリゾナ州のエルパソに仕事で行っています。
用事があって義妹の家に行きました。
妹とお茶を飲んでいたら、ちょうど甥から電話がかかってきました。妹がしばらく甥と話した後で
「みっこおばちゃんが来てるから今、代わるからね」
と受話器をよこしました。
「もしもし、朋君、元気?」
「はい元気です」
はるかアメリカからの電話とは思えないほどよく聞こえます。
「おばちゃんも元気ですか?」
それに答えようとした時、受話器の向こうで甥の悲鳴のような声がしました。
「あっ!撃たれた・・・・・・」
ひゃあ~~・・・。銃社会のアメリカ。何か突発事件がおきたのでしょうか?
「どこを撃たれたの?朋君、大丈夫?朋君!!」
私の大きな声に驚いた妹が私から受話器を引ったくり
「朋、朋、大丈夫?どこを撃たれたの?怪我をしたの?」
と半狂乱になりました。
私の心臓は早鐘を打つようにドキドキして、手の平にじっとりと汗がにじみました。
どうしよう・・・・・。怪我だけですめば良いけど。これから妹一人でアメリカにやるのは心配だな。一緒に妹の付き添いとしてアメリカに飛ばなくちゃ・・・。お客様の予約状況はどうなっていたかなぁ・・・。
いろいろな事が瞬時に頭に浮かびました。
すると、妹が
「なぁ~~んだぁ。びっくりした」
と笑い出しました。
なんと甥は野球の決勝戦を見ながら電話をしていたのでした。
打たれたのは日本。打ったのはキューバ。
あ~~~良かった。甥が撃たれたのではありませんでした。
ほっ。
急いで家に帰ってきてテレビにかじりついて試合の後半戦を見ました。
ばんざ~~~い!!
日本が優勝!!!おめでと~~~!
今頃アメリカで、甥も大喜びでばんざいをしていることでしょう