元朝日館の女将のてんてこ舞日記


東日本大震災で被災した小さな旅館の女将の日々
by asahikanokami
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アイバンクのCM

6月いっぱいで私たちが出演していたアイバンクのCMが終了しました。

昨年、思いがけずお電話をいただき、CM出演することになりました。

少しでも多くの方が光を取り戻してほしい。そのために応援したいと出演を即決しました。そのことに間違いはなかったと思っています。

CMが流れると、出演料が欲しかったのかとか、そこまでして有名になりたかったのかとか、亡くなった娘のことをよくもまぁさらしものにできるものだという声も聞かれました。

出演料はボランテァ程度でしたし、名前も「福島県の村上さん」としか出てないので、私たち夫婦を知っている人しかわからなかったと思います(ブログにはずいぶんと書きましたが)

娘のことをさらしものにする気など毛頭なく、もし天国の娘に出演のことを相談したら、二つ返事で承知したと確信してます。家の娘はそういう子でした。これは私が母親だから断言できます。

とても素敵なCMが出来上がりました。多くの方に
「感動しました」
と言ってもらいました。出演した私でさえ、最初に見た時には感動して涙が止まりませんでした。

CM出演がきっかけで、私たち夫婦はもちろんのこと、友人や親類など、多くの方がアイバンクに登録してくれました。とてもうれしかったです。

さて、新しいアイバンクのCM。土曜日の新聞で初めて見ました。
角膜を移植して光を取り戻した4人のお子さんが、自分の描いた絵を持って微笑んでいます。
「ずっと、ずっと、見たかったものに会えました」

家の娘の角膜も、このようなかわいい子の目の中に移植されたかもしれません。なんて嬉しいことでしょう。

新聞広告を見ながら涙が流れて仕方ありませんでした。

この広告は、私たちが出演したCMを作った会社と同じ会社が作ったそうです。ぜひにと名指しで制作依頼が来たとか。それもまた嬉しいことです。

素敵なCMにバトンタッチ出来て、自分たちの責任を果たしたような安ど感を覚えます。

CM出演という貴重な体験をさせていただき、そして多くの方に応援していただきましたこと、改めてお礼申し上げます。

ありがとうございました。

by asahikanokami | 2010-07-12 19:30 | 亡くなった娘の話
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