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息子がもって帰ってきた告別式のお礼状。
亡くなった人の所に並んでいたのは6名の名前でした。 息子の同僚の方は、自分以外の家族全員をこの津波で流されたのだそうです。 ご両親、お兄さんご夫婦、そしてその小さなお子さん二人。 海から離れた高台にある会社にいたので、息子もその方も助かりました。 「たった一人残されて、どんなにか心細いことでしょうね。毎日どんな気持ちで暮らしているんでしょう」 という私の言葉に息子は 「そうだね・・・・・」 と一言いったきり、それ以上は何も言いませんでした。 もしかしたら、自分も同じ境遇だったかもしれないと息子は思っているのだと思います。 助かった人の誰もが、亡くなった人との運命の差を感じていないと思います。誰がなくなっても不思議ではない状態でした。むしろあの大津波、助かったのが不思議なぐらいです。 今でも誰かと出会うと 「生きてたの?良かったね」 という挨拶が普通に交わされています。 本当に生きていて良かった。 だけど、ご家族を亡くされた方の中には、死んだほうが良かったと思っている人も少なくありません。 命が助かったのに、死んだほうが良かったって・・・・・・・こんな悲しいことがあるでしょうか。助かったことを喜べないのです。生き残って申し訳ないという人もいます。 私も娘を亡くしたときには、半分死人のような毎日でした。何も楽しいことはないし、何もしたくありませんでした。テレビを見ても感動も無く、何を食べてもも美味しくありませんでした。 なんとなくぼんやりと毎日を送って、ふと見渡したら、周りにいる友人知人が、みんな心配そうに見守っていることに気が付き、そのことが立ち上がるきっかけになりました。ありがたかったです。 こんなにも大きな震災があっても、地球は回っています。季節は巡ってきます。 日は昇り、花は咲き、鳥は鳴き、雨が降り、瓦礫の間から雑草が生え、あの荒れ狂った海でさえ美しい青い海に戻っています。 自然は時に牙をむくけれど、その自然に生かされているのは私たち。 新地の自然は、豊かで果てしなく美しいと思う日がきっと来る。きっと来ます。 地球が自転をやめないように、季節が必ず巡るように、私たちも命がある限り生きていかなければなりません。 辛くても、悲しくても、苦しくても、不安でも、何が起ころうと、どんなことがあろうと、それでも生きていってほしいと、息子の若い同僚のことを心から願います。 がんばっぺ!!
by asahikanokami
| 2011-07-18 18:15
| 避難生活
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