どこまで書いたのか、わからなくなってしまった旅日記の続きです。
お昼ご飯の後は、バレンシアまで360キロをひたすらバスで走ります。
途中立ち寄ったのは、ローマ時代の栄華を物語るタラゴナの街。
バルセロナから南に90キロ離れた海沿いの街です。
紀元前三世紀にローマ人によって造られたところです。
その頃は「タラコ」って呼ばれていたんですって。おむすびを食べたくなります。
イベリア半島の最大の都市として繁栄していたらしいです。
その面影を残しているのがローマ円形闘技場です。
一万人を収容できたというこの闘技場は、本当に大きいです。
猛獣対人間。人間対人間。いろいろな命がけの格闘技が行われていました。
なんだか胸が苦しくなります。
キリスト教徒勢力を恐れたローマ帝国が、ここで司教の処刑を行ったこともあるそうです。
寒気がしました。
それは、雨で気温が低くて、寒かったばかりではないような気がします。
枝の山鳩の夫婦も震えているように見えました。
人間の夫婦も、笑顔で平気な顔をしているけれど、本当は震えています。