最近、とみに記憶力の無くなった私。
俳句も作っては片っ端から忘却の彼方へとばしています。
そこで、ここに今年分をメモしておきます。
「初日」
* 着膨れて だるまのごとく 初日待つ
* 初日告ぐ 花火に浜辺 どよめけり
* 金色に(こんじきに) さざ波染めて 初日の出
* 釣師浜 初日ためらわず 昇りけり (投句済み)
* ゆうらりと 釣師の海より 初日の出
* 黒豆に ふたつみつ紅き チョロギかな
* 空広し トビよりの年始 ピーヒョロと
* 畏れつつ黒吹雪(くろふき)と呼びぬ 大吹雪 (投句済み)
* 真夜中に 戸をゆすり来る 雪女郎
* 注連飾り(しめかざり)大きく飾りし 海番屋 (投句済み)
「黄水仙」
* 仏にと 届きし留守の間 黄水仙 (投句済み)
* 黄水仙 留守居の部屋に 香り満つ
* 凧揚げや どの子もほほを 赤くして
* 鹿狼(かろう)おろし 凧くるくると 落ちにけり
「ふきのとう」
* 散策の わが足とめし ふきのとう
* ふきのとう 海を見下ろす 土手の上
* 寒風の 土手にふたつみつ ふきのとう
* ふきのとう 緑の色も 初々し
* ふきのとう 釣師の海は 波高く
* 摘む指に かすかに残り香 ふきのとう (投句済み)
* ふきのとう 揚がり鮮やか うす緑
* 夫と食む ふき味噌よ春よ ほろ苦し (投句済み)
* ふき味噌の 香りひろげつ 夕餉かな
「立春」
* 春立ちぬ 鍋の湯豆腐 もぞもぞと
* 春の雪 おぼろおぼろに 積もりけり
* 春立つや 鶯もちを 賜りぬ
* 恋猫の 声遠ざかり 月円か(まどか)
* 春嵐(はるあらし)ビルに灯の部屋 闇の部屋
* 自転車の 籠に一枝 猫柳
「桜餅」
* 灯をともし 逝きし娘の雛 飾りけり
* ぼんぼりに 照らされ雛の 艶めける
* 桜餅 かほりも共に 届けらる
* さてまずは 仏に供へむ 桜餅
* 桜餅 手に柔らかし なほ甘し
* 桜餅 みちのくの春 すぐそこに