元朝日館の女将のてんてこ舞日記


東日本大震災で被災した小さな旅館の女将の日々
by asahikanokami
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南イタリアの旅 38 (ジプシーの女の子)

チェファルーの海岸に行く途中のバール。女子高生らしき一団がブリオッシュ・コン・アイス(パンにアイスクリームをサンドしたもの)を食べていました。

その横でアコーディオンを弾いている少女。小学校4,5年生ぐらいでしょうか。お客様の間をまわりながらチップをせびっています。

チップを上げるお客様。手で追い払うお客様。いろいろです。

細かいお金があったのであげようかなとお財布を取り出したら、そばにいた人に叱られました。
「一時の同情でお金を上げるのはやめたほうが良いですよ。彼女がこれで生計を立てられると感じたら、物乞い生活からぬけださなくなりますからね」

そうか・・・・。

ギリシャ人、古代ローマ人、ビザンチン帝国など幾多の異民族の支配を受けた南イタリア。その過程で難民となったジプシーの人々。

しかし、彼らはイタリア人にはならなかった。ジプシーのままでいることを望みました。同化の拒否は自分達を排除しようとした権力へのせめての反抗の証なのでしょうか。

それがたとえ、流浪と結果につながったとしても、同化拒否はジプシーとしての誇りなのでしょうか。

ジプシーの人々は自分達を「ロム」と呼ぶそうです。「ロム」と言う言葉の意味は「人間」なそうです。

人間であるために、彼らはジプシー生活に甘んじているのでしょうか。

その後、ドゥオーモを見学しての帰り道。さっきのアコーディオンの女の子を見かけました。

数人の男がたむろしている所に行くとなにやら一言二言。
するとその中の一人の男性が大きな声で女の子を怒鳴りました。するとしょんぼりした女の子がまた踵を返して繁華街の方へとアコーディオンを弾きながら歩き出しました。

稼ぎが少なかったのでもう一度稼いで来いと叱られたみたいでした。あの男達が元締めなのでしょう。

財布の中からいくらかのお金を取り出して、追いかけていって、アコーディオンに吊り下げた空き缶に入れてあげたい衝動に駆られました。胸が痛くなってしまって・・・・。

あの子の将来は、夜の街角に立つ可能性がきわめて高いと聞いてなおさら胸が痛みました。

はたして、私はあの時に追いかけて行ってでも、お金をあげたほうが良かったのか、それともあげないで良かったのか、今でもわかりません。

by asahikanokami | 2007-06-28 22:38 | 旅の話
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